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夢をプロトタイピング

A Course in Miracles

Amazonでベストセラーになっていた「モーニング・メソッド」という本を読んでみた。

 

 

 

モーニング・メソッド

モーニング・メソッドの内容を一言で言えば、朝=一日の始まりに調子を整えることで、最高の1日を過ごそう、というものだ。

調子を整える方法として、6つのやり方が提唱されている。

 

  1. 瞑想(沈黙) … 5分
  2. アファメーション(鼓舞) … 5分
  3. イメージング(1日の予行演習) … 5分
  4. 日記 … 5分
  5. 読書 … 20分
  6. エクササイズ(軽い運動) … 20分

 

愛への帰還

イメージングの解説部分で、「愛への帰還」という参考文献からの引用があった。(p.136)

どういう本だろうと思って調べてみた。

 

 

原書は「Return to Love」という本で、日本語訳の本も出版されていた。

日本語訳の本は、1998年の初版と2019年の再版があった。

 

1998/10/15

 

2019/10/10

 

いわゆる「スピリチュアル」の本で、ぱっと見インチキくさいのが難点だが(偏見)、英語版のAmazonレビューが4000個以上ついていて、アメリカではベストセラーであることが分かる。

今は忙しくて、わざわざ読むほどの時間は取れないけど、暇になったら読んでみても良いかも?

 

レビューや関連書籍、「奇跡の学習コース」という副題から、元ネタは別のスピリチュアル本であることが分かった。

 

奇跡講座

 

 

 

 

別の翻訳者が訳した日本語版もあったが、レビューを見ると訳文があまりよろしくないみたいだった。

 

 

 

「奇跡のコース」(奇跡講座)は、ヘレン・シャックマンという女性が書いたスピリチュアル本だった。

どうやらスピリチュアル界隈では定番のベストセラーらしい。

 

ja.wikipedia.org

 

書籍『A Course in Miracles』(1976年出版。邦訳:奇跡のコース奇跡講座)の略称で、この書籍による独習過程も指す。単にコースとも呼ばれる。

アメリカ人心理学者ヘレン・シャックマンが、イエス・キリストと思われる内なる声を聞いて書いたとされる、英語のスピリチュアリティ文書である。

世界は幻影であり自らの外には何も存在せず、己が神と一体であるという、古代インドのアドヴァイタ・ヴェーダーンタ的な非二元論(英語版)思想が説かれている。

この作品の最大の前提は、人生で達成できる最大の「奇跡」は「愛の存在を知ること」である、という教えである。神と一体となることで、愛を知るとされる。ニューエイジで広く読まれ、バイブル的存在だった。

奇跡の学習コース、奇跡の道などとも訳される。

 

en.wikipedia.org

 

Helen Cohn Schucman (born Helen Dora Cohn, July 14, 1909 – February 9, 1981) was an American clinical psychologist and research psychologist.

She was a professor of medical psychology at Columbia University in New York from 1958 until her retirement in 1976.

Schucman is best known for having "scribed" with the help of colleague William Thetford the book A Course in Miracles (1st edition, 1975), the contents of which she claimed had been given to her by an inner voice she identified as Jesus.

However, at her request, her role as its "writer" was not revealed to the general public until after her death.

 

ヘレン・シャックマンさんの写真があった。

 

https://kokoronowork.ti-da.net/e3292321.html

ヘレン・シャックマン

 

キリストのメッセージをダウンロードするヘレン・シャックマン | sonia's sanctuary

ヘレン・シャックマン

 

Helen Cohn Schucman, Ph.D. - Autobiography • Foundation for Inner Peace: Publisher of A Course in Miracles (ACIM)

ヘレン・シャックマン

16歳のヘレン・シャックマン

 

「奇跡のコース」(奇跡講座)には解説書のような本もあった。

 

 

神=自分という発想

自分と神が一体=同じという考え方は、昔からある定番の発想であり、歴史的にいろんな名前が付けられてきたようだ。

世界史の教科書でも、グノーシスとかいろんな亜種が紹介されていた。

 

ja.wikipedia.org

 

グノーシス主義(Gnosticism)またはグノーシス(希: νῶσις)は、1世紀に生まれ、3世紀から4世紀にかけて地中海世界で勢力を持った宗教・思想である。

グノーシスは、古代ギリシア語で「認識・知識」を意味し、自己の本質と真の神についての認識に到達することを求める思想である。物質と霊の二元論に特徴がある。

グノーシス主義は、地中海世界を中心とするもの以外に、イランやメソポタミアに本拠を置くものがあり、ヘレニズムによる東西文化のシンクレティズムの中から形成されたと見られる。

代表的なグノーシス主義宗教にマニ教がある

 

kotobank.jp

 

グノーシス」は元来ギリシア語で「知識」あるいは「認識」の意。

ただし宗教学、宗教史の用語としては、グノーシスによって救済を得る宗教思想(グノーシス主義)をさす。この場合の「グノーシス」は、人間がその本来的自己を現実世界においては非本来的なもの(身体、国家、宇宙、とりわけ人間の運命を支配する星辰(せいしん))によって疎外されているという反宇宙的二元論の立場から、宇宙を超える至高神と人間の本来的自己との本質的同一性の「認識」を救済とみなす宗教思想の意。

グノーシスは元来、初期キリスト教教父たちにより、彼らが代表する正統教会(初期カトリシズム)から排除された異端思想の一つの呼称であった。それが近代以降、たとえキリスト教と直接的関係がなくても、前記と同種の思想的特徴を有する諸宗教思想(たとえばへルメス文書やナグ・ハマディ文書の一部、マンダ教やマニ教)にも適用されるようになる。

グノーシスは、西暦紀元前後、ローマ帝国の圧制下にあった属州(とくにサマリア、シリア、エジプト、ペルシア)の有産知識人層を基盤として成立し、当時の民間宗教の反合理的諸要素(魔術、呪術(じゅじゅつ)など)を採用し、密儀宗教、ゾロアスター教ユダヤ教、そしてキリスト教に寄生して、2~4世紀にローマ帝国のほぼ全域に広がり、グノーシス派またはグノーシス宗教を形成した。しかし、ローマ帝国イデオロギーに接近したキリスト教の攻撃によって、しだいに消滅していく。

 

 

この手の本は、内容が似たり寄ったりだと思うので、わざわざ読む時間を割く必要性があるだろうか?

 

モーニング・メソッドのイメージングで紹介されていた参考文献を調べていたら、芋づる式に出てきた本だけど、暇なときがあったら一応目を通してみてもいいかな?